急成長を続ける再生医療市場
近年、急拡大が進んでいる再生医療は2020年で約2兆円市場であったが、将来はさらに成長を続け、2030年には約17兆円、2050年には約50兆円市場に膨らむと予想されております(経済産業省「再生医療の実用化・産業化に関する報告書」より)。
現在までに日本で承認を受けている再生医療製品は、体内から採取した細胞を培養して投与する方法が現在主流となっています。
しかし、これらの再生医療製品には、
1)製造コストの高さによる薬価の増大。
2)体外での人為的な細胞増殖に起因する細胞活性の低減。
3)提供者による細胞特性のバラつき。
といった問題が発生し、再生医療の普及の障害となっています。
hAP細胞という
第3のバイオ薬
hAP細胞という
第3のバイオ薬
オーチャード・バイオでは、これらの問題点の解決策として、hAP細胞という新たなバイオ薬を提案します。
hAP細胞は、薬剤とヒト細胞を組み合わせたハイブリッド再生医療製品で、薬剤は、予め生体吸収性ポリマー(PLGA)ナノ粒子に封入したうえでヒト細胞へ取り込ませます。このようなhAP細胞を体内に投与すると、hAP細胞は損傷部位に集積し、その細胞本来の治癒能力を発揮するととともに、薬剤を放出します。放出された薬剤は損傷部位局所的に治癒効果を発揮し、細胞、薬剤の相乗効果により組織再生能力を増強させることが期待されます。
化合物封入PLGAナノ粒子とは
生体吸収性ポリマー(PLGA)ナノ粒子に、薬剤を封入したもの。
細胞内に速やかに取り込まれ、加水分解により封入された薬剤を徐放する。
ヒト細胞の患部集積能力×薬剤=相乗効果で組織再生を増進
hAP細胞は、
1) 薬剤との組み合わせでより少量の細胞で治療効果が発揮できるため、製造コストの抑制が期待できる。
2) より少量の細胞で済むため、培養期間の短縮が可能となり、細胞の能力劣化を抑制できる。
3) 提供者による細胞の特性のばらつきを低分子薬との相乗効果により補う事ができる。
など既存の再生医療製品に対する優位性が期待できます。